私は見ての通り、普段は眼鏡にヒゲ面です。
なので良く「ヒゲ剃らないんですか?」と言われる。
別に剃りたくない訳ではないし、無精で剃らない訳でもないんです。
ただ剃りたくても、剃れない事情があるんですわ。
あまりにも良く聞かれる問題なので、文章でまとめることにしました。
割と嫌がられてます
人生の半分近くをヒゲ面で過ごしていると
「ヒゲない方が似合いますよ」「清潔感がない」「正直、ヒゲがない方が若く見えますよ」「あとはヒゲさえなければ…」「そのヒゲ抜いて、頭に植えれば?w」「剃れよ」と言われることも正直あります。
年配の方から、エチケットがどうこうと説教されることもある。
客演などすると「演出の都合上、ヒゲは剃ってください」と言われることがある(だから客演したくないw)
舞台の本番直前に、剃刀を渡されることもある。
申し訳ないことですが、この外観を快く思っていない方もいらっしゃると思います。
このヒゲが不快感や嫌悪感を、特に異性に与えていることも重々承知しております。
その度にこの体質の問題を毎回伝えるのも疲弊してしまったので、今回のテキストを残すに至りました。
剃れるなら剃ってる
自分、顎に問題を抱えてます。
顎というか、全身の皮膚に問題を抱えてます。
乾燥してたり、湿疹があったり、裂傷があったり、カサブタが出来てたり、その他炎症を起こしてたり。
あと口周りは体質上ヘルペスが出来やすいのです。
私は免疫力が弱いので、うっかりヘルペスを潰すと顔中に、時には全身に広がり最悪入院する羽目に陥ります。
そんな一触即発な部分に、毎朝ヒゲ剃りを当てるなんて出来ないのです。まして剃刀なんて。
これが、私がヒゲを剃りたくない真相なのです。
むしろ、ある程度のヒゲを生やしておくことでこれら皮膚の問題を保護する役割を果たしてます。
申し訳ないですが、俺もヒゲ格好良いとは大して思ってないです。
死に至る湿疹
まず大前提として、私はアトピー性皮膚炎です。
「え、そうだったの?」「全然知らなかった」と思う人もいると思います。
それはたまたま調子良い時期か、努力してるから。
露出が多くなりがちな夏場は、強めのステロイド剤で肌の炎症を無理やり止める時もありますが、その反動で感染症を引き起こしたり重篤な内臓疾患で入院したこともあったので、強い薬にはあまり頼りたくないのです。
昼夜問わず(もちろん寝てる時も)、絶えず全身の神経を攻撃され続ける感覚は、当事者にしか解らない。
子供のころから集中力低下と慢性的な寝不足には、ずっと悩まされていました。
そういや昔ジャンプに載ってた「るろうに剣心」という漫画に「志々雄真実」というラスボスがいましたね。
過去に大火傷を負ったせいで発汗組織が壊れ体温調節が出来ず、常に苦痛を伴う。
あれの薄い奴だと思っていただければ大体あってます。
実際皮膚の壊れで汗が出ず困ることあるし。。
湿疹による見た目の醜さだけでなく、白内障や緑内障、さまざまな感染症などの合併症にも悩まされました。
20代の頃に2度緊急入院しましたが、ステロイド剤の使い過ぎによる副腎機能不全と、免疫低下による日和見感染でした。
副腎機能不全については、血液検査した時点で命に危険のある状態だったようです。
これでも対策はしています
ヒゲの話に戻ります。
すっげぇ不精に思われてそうですが、これでも定期的に手入れはしてるんです。
週末にはモミアゲに近い9mm程度の長さに、バリカンで刈り揃えてます。
ええ、ヒゲ専用のバリカンを用意してます。
(一回これで散髪試したこともあったんですが、酷い髪形になり美容院で速攻直してもらいました。)
あんま長くても見た目が悪く、短すぎるとチクチクして皮膚への負担が高いので、9mm程度をキープするようにしています。
全剃すると当然この「チクチク期」が数日内に訪れるので最悪です。
無理な剃髭による裂傷や糜爛、炎症を起こしまくってる状態でのチクチク期。最悪です。
「私とヒゲ、どっちが大事なの?」…と誰かに聞かれたとしたら。
ヒゲ自体は別に大事じゃないですが、健康や日常はすっげぇ大事。
あなた方にとっては不快な見た目かも知れませんが、これでも自分にとっては生命と生活を守る大事な手段なのです。
なので本文を読んだ方はどうか、安易にヒゲ剃れとか言わないでください。
「私とヒゲ」、申し訳ないけどヒゲが大事です。